6種類のオシレーター。4種類の個性的なフィルター。無限の可能性を秘めたモジュレーション。そして、雷鳴を思わせるサウンド。「ポリソニック・シンセサイザー」Thorをご紹介します。
Thor(トール)は、既存のシンセサイザーでは聴いたことのないようなサウンドを奏でます。 …あるいは、幾つものシンセサイザーを組み合わせたように聴こえるかもしれません。通常のシンセサイザーが単一の方式のオシレーターとフィルターから構成されているのに対して、この「ポリソニック・シンセサイザー」Thorは6種類の異なるオシレーターと4種類のフィルターを搭載しているのです。これが何を意味するか分かるでしょうか? そう、過去40年に渡って開発され続けてきたシンセサイザーのすべての方式を網羅した、史上最強のシンセサイザーであるということです。
オシレーターとフィルターのための6基の空きスロットがあり、それぞれに異なるオシレーターとフィルターを同時に3つずつ呼び出すことで、斬新なシンセサイザー・サウンドを生み出すことができます。強力なマトリクス・モジュレーション機能は、ThorのあらゆるパラメーターからThorのあらゆるパラメーターへモジュレーションを掛けることが可能となっており、完全なまでのシグナル・ルーティングの自由度を確立しています。これだけでも、十分に奥の深いサウンドが得られることが分かるでしょう。
加えて、このシンセサイザーの下のほうにはアナログ・ステップシーケンサーが装備されています。このステップシーケンサーも、他のThorのパラメーターと同様にモジュレーションとして利用することができるため、単にメロディを奏でるだけではなく、特定のキーからフレーズをトリガーしたり、強烈なアルペジオを生成したり、鋭いパーカッション・サウンドを作り出したりといったモジュレーション・ツールとして利用することができるのです。複数のオシレーターとフィルターを擁するThorはまるでシンセサイザーの博物館のようですが、そこには古臭さは微塵もありません。Thorは過去の歴史を踏まえながらも、そのサウンドは極めて未来的です。それでは、Thorについてさらに詳しくご紹介して行きましょう。
Reasonユーザーの為に強力なインストルメントがあります!今、旬のシンセサイザープレイヤー達が創った”Thor”用のパッチコレクションがReasonには付属されています。
以下にあるのは、Thorを使用したサウンドの幾つかの事例です。すべてのサンプルはThorのみを使った音色で、その他のプロセスは一切介していません。ここにある僅かなサンプルだけでThorの限りない可能性をお伝えすることは難しいのですが、少なくともThorの能力の一部分を想像して頂くことはできるはずです。
2つのアナログ・オシレーターとウェーブテーブルの組み合わせによる、典型的なファット・ベースの例です。ローパス設定のラダー・フィルターと、2基のマルチモード・フィルターでサウンドを仕上げてあります。
アナログ・オシレーターとマルチ・オシレーターのミックスによるリッチなリード・サウンドです。
Thorのフォルマント・フィルターを通したクワイヤ・サウンドです。
ワイド感のある明るいコードサウンドです。シンフォニック・ロック系の音が好きな人に是非。
2つのマルチ・オシレーターを使用し、フェーズ・モジュレーションを加えた印象的なサウンドです。
ウェーブテーブル・オシレーターを使用した物静かなベル・サウンドです。
8オシレーターを重ねたマルチオシレーター2基のサウンド・サンプルです。5度のインターバルのウェーブフォームと、個別のデチューン設定により太いサウンドを実現しています。
このパッチではThorのステップシーケンサーの柔軟さを確認することができます。キーを押したままダイアルを回すことで、インダストリアル系の過激なサウンドを簡単に生成できます。
ステップシーケンサーを使ったリズミカルなパッチです。ノイズ、アナログ、FMの各オシレーターをフォルマント・フィルターに通すことで人間味を与えています。
Some 70s vibes using Thor’s own chorus to provide the flanging effects.
ノイズオシレーターとマルチオシレーターを使用した、デチューンの掛かったパッドサウンドです。
2つのシーケンサーカーブ・パターンでフィルターのカットオフをコントロールして作成したリズミックパターンです。
Thorのアナログ・オシレーターの持つ暖かさと奥深さを試聴できるサンプルです。このベースサウンドは1基のオシレーターと6dBに設定したビンテージサウンドのローパス・ラダーフィルターのみを使用しています。
シグネイチャー・パッチを作成したVengeance Soundの提供によるトランス系のリードサウンドです。マルチオシレーターを3基使用したサイン派ベースの太い音色です。
FM Pairオシレーターとノイズオシレーターを使用してエスニックさを演出しています。
そう、彼は確かに「Thor」です!
デモシーケンス by Lars Pollack