ここにあるキーボードの大半はAbbey Roadの古くからのレコーディングで実際に使われてきました。オリジナルが既に残っていなかったり、たまたま別のレコーディングに貸し出されていたりしたケースもありましたが、それらについても同時代の機器を調達することで忠実なサウンドを再現しています。

ラッカーの塗られたハンマーによる、明るく特異なサウンドが特徴的な、やや調律の外れたアップライト・ピアノです。その独特のチューニングと、本来のピアノとは異なる響きがピアノのトーンに自然なコーラス効果を付加しています。1950年代にAbbey Roadへ導入され、多くの著名なアーティストの手によって演奏されました。
Studio Two常設の柔らかく暖かいサウンドのアップライトピアノは、暗めのトーンと驚くほどのサスティンを持ち合わせています。1930年代に設計されたこのピアノは、そのルックスに見合う美しいオールド・サウンドを奏でます。
1960年代以降のAbbey Roadサウンドでよく耳にするHammond RT-3は、署名なオルガンであるHammond B3と同様の設計ですが、幾つかの機能が追加されており、サイズも大きいものとなっています。RT-3のパッチに採用されているほとんどの音は、本来のHammondのサウンドを引き出すためにラージサイズのLeslie Model 122スピーカーを通して録音されています。
足踏みペダルで空気を送ることで音を鳴らす、人力のリードオルガンです。Harmoniumには独特の柔らかいアタックと、バグパイプにも似たうねるようなサウンドがあります。
暖かく、ベルのようなトーンの、オーケストレーションのためのキーボード楽器です。Celeste自体はマレットのように驚くほどに静かな楽器ですが、適切な録音方法を取ることで極めて豊かな表現力を得られます。Schiedmayer CelesteはAbbey Roadの所有する中でももっとも古い楽器のひとつです。
現在のデジタル・サンプラーの祖先とも言えるMellotronは、60年代から70年代に掛けて実験的な手法を好むミュージシャンの間で重用されました。1960年代によく使用されていたこのAbbey RoadのMellotoronには、フルートとチェロ、ストリングスのテープバンクが用意されています。
フレームに金属の筒を取り付けた打楽器で、鍵盤楽器と同様の音階レイアウトになっています。このベルのサウンドは60年代独特の質感を得ることができます。